<黒い潮> 

1954年 日本 114分
監督 山村聰
原作 井上靖「黒い潮」
脚本 菊島隆三
撮影 横山実
音楽 塚原晢夫
出演 山村聰  東野英治郎  津島恵子  夏川静江
   滝沢修  左幸子  河野秋武  信欣三  安部徹

妻が人気歌手と心中し、マスコミの無責任な報道に傷ついた過去のある主人公が、常に中立の立場で真実のみを伝えて生きたいと思うあまり、周囲とぶつかり地方の支局に飛ばされることになるが、それでも自らの信念を貫いていこうとする新聞記者を、昭和24年の下山事件や三鷹事件を背景に綴っています。

毎朝新聞の社会部の記者速水(山村聰)は、行方不明になっていた秋山国鉄総裁が綾瀬付近で轢死体で発見されたと連絡が入り、現場に出かけます。 翌日の新聞で、他社が他殺説をセンセーショナルに伝える中、速水は事件を客観的に捉え、自殺とも他殺とも主張せず、記事を書いたため新聞の売れ行きに影響すると、周囲からは冷たく見られるのでした。 東大の法医学教室での鑑定で、死後轢断と鑑定された後、他殺説が決定的となり、そんな折、三鷹事件が起きたことにより、これで秋山事件の報道は一時中断となるのですが、やがて自殺を裏付ける証拠が出たのですが…。

下山定則国鉄総裁の事件を扱ったものだと思っていたら、下山事件が背景にはなっていますが全然違うテーマで、新聞記者の真実を伝えようとする信念や情熱と、新聞は売れなければならないからそれだけでは上手くいかないということの板ばさみのようなものをテーマに、新聞記者の生き方を綴っている映画でした。 主人公は頑なな人のようですが、なかなか潔い生き方だと思いました。
松本清張さんは、「昭和史発掘」で当時日本を占領していた連合国軍の米軍防諜部隊が暗殺に関わっていた可能性について述べておられましたが、映画では自殺のように描かれていたので、下山事件についてもいろいろ読んでみたくなりました。
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    Excerpt: ☆☆☆★(7点/10点満点中) 1954年日本映画 監督・山村聡 ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2008-09-17 20:39