<キング・コング> 

2005年 ニュージーランド・アメリカ 特別版201分 劇場公開版188分
原題 King Kong
監督 ピーター・ジャクソン
原案 メリアン・C・クーパー  エドガー・ウォレス
脚本 ピーター・ジャクソン  フラン・ウォルシュ  フィリッパ・ボーエンズ
撮影 アンドリュー・レスニー
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
SFX リチャード・テイラー
美術 グラント・メイジャー
出演 ナオミ・ワッツ  ジャック・ブラック  エイドリアン・ブロディ
   アンディ・サーキス  トーマス・クレッチマン  コリン・ハンクス
   ジェイミー・ベル  カイル・チャンドラー  エヴァン・パーク 

1933年作品のリメイクです。 子供の頃に見て感動したというピーター・ジャクソン監督が以前映画化を試みたものの頓挫してしまったが<ロード・オブ・ザ・リング>三部作の成功により実現したという作品で、<ロード・オブ・ザ・リング>のスタッフと共に、1933年頃を再現しオリジナル版に敬意を賞し作った作品です。

1930年代のニューヨーク、野心家で自信家のカール・デナム(ジャック・ブラック)は、幻の島で冒険映画を撮りたいと必死でしたが、出資者に見放されていることを知り、独断で強行する決意をするのでした。
一方、女優のアン・ダロウ(ナオミ・ワッツ)は、出演していた芝居小屋が不況で閉鎖になり、それまでの賃金も貰えずに路頭に迷っていました。 そんなアンを街で見つけたカールは、アンをスカウトします。 はじめは戸惑うどころか絶対ありえないと思っていたアンですが、脚本がジャック・ドリスコル(エイドリアン・ブロディ)と知って出演を承諾するのでした。

カールは、機材の調達を助手のプレストン(コリン・ハンクス)に命じ、カメラマンのハーブや主演男優のブルース・バクスター(カイル・チャンドラー)と共に、逃げるようにイングルホーン船長(トーマス・クレッチマン)の船に乗り込むのでした。
船の行き先は、近くの海域では船が行方不明になっているという、海図にも載っていないスカル・アイランド(髑髏島)。 
島に上陸した一行は、なにやら儀式めいたことをしている原住民たちを見つけますが、一行もまた原住民たちに見つかり、攻撃されてしまいます。 やっとの思いで船に戻りますが、原住民たちは深夜密かに船に忍び込んで、アンを浚って行くのでした。 アンは原住民たちによってキング・コング(アンディ・サーキス)に捧げられる生贄にされ、キング・コングに奪われて森の奥深くに連れ去られるのでした。 アンは始め怖がっていましたが得意のボードビルでキング・コングを喜ばせ、次第に心を通わせるようになるのでした。 アンを捜してジャングルの奥深くに進んで行った一行は恐竜や様々な未知の生物に襲われ命を落としますが(これがとても尋常ではありません)、ジャックがキング・コングが三頭の恐竜と戦っている隙にアンを救出します。 コングはアンを追ってきますが、カールはせっかく撮影したフィルムが使えなくなってしまったので、コングを生け捕りにしてニューヨークに連れ帰り、見世物にしようとするのでした。

数ヵ月後、コングはブロードウェイで見世物になっていました。 初日に大勢の人が押しかけ、カールは得意になっていましたが、怒ったコングは拘束されている器具を壊して逃げ出します。 ニューヨークの街はパニックになりますが、途中でアンを見つけ、エンパイアステートビルに登っていくのでした。 ジャックもエンパイアステートビルに駆けつけますが、コングはたくさんのヘリコプター(戦闘機のようにも見えます)から全身に激しく銃撃を受け、アンを安全な場所において落下するのでした。 ジャックは頂上に登ってアンを助けます。

さすがに<ロード・オブ・ザ・リング>のスタッフが結集して作っただけあって、スケールが大きくて映像が美しく、1930年代の雰囲気、創作した様々な生物の姿や動きなど面白かったです。 ただ恐竜や未知の生物との闘いが迫力ありすぎて、ちょっとホラーっぽくなってしまった感じはします。 しかし何といってもキング・コングの威厳だか風格のある動作に圧倒され、男性的な魅力も感じるし、ちょっとした時のいたずらっ子のような可愛らしい表情も魅力的でした。 
島でコングとアンが一緒に眺める夕焼け、ラストのエンパイヤステートビルでのコングとアンの見る夕焼け、どちらの時もアンはコングに“ビューティフル!”って言いますが、ホントにコングは美しく風格があります。 コングは何を考えているのかな~と、見ている私もコングに恋してしまいそう…。 こんなキング・コングを怪物として殺してしまうなんて、人間って残酷です。 最後のこれでもかこれでもかとコングを射撃する戦闘機には“撃つな!!”って叫びたくなり、哀しくて涙が止まらなくなります。 

スカル・アイランドでの様々な生物との闘いは結構アニメーションを見ているようで、首の長い恐竜と追いかけっこしたりとか、アンがツタにつかまって逃げようとしているのを恐竜が食べようとするところなど、コメディーっぽいところもあって笑ってしまいましたが、最後にこんなに観客を泣かせるのってスゴイです。
ピーター・ジャクソン監督は余程この作品が好きで作っていて楽しくてしょうがないといった雰囲気が伝わってきます。 そのおすそ分けのためにサービス精神を発揮しちゃったのかな? そう考えると、恐竜や未知の生物との闘いも仕方なかったのかもしれません。 

<ハイ・フィデリティ>を見て以来、ジャック・ブラックの魅力の虜?(演技が上手いのだと思います)になってしまったのですが、キング・コングばかりでなくジャック・ブラックの映画監督も味わい深かったです。 彼は悪役のようでもありますが、夢を実現しようと自分勝手な人だけど彼なりに懸命に生きているのですね。 もしかしてこれはピーター・ジャクソン監督?と思ってしまいました。
ピーター・ジャクソン監督が感動したという、1933年のオリジナル作品を、もう一度見たくなりました。 
B A 

<キングコング>1976年版
<キングコング2>

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この記事へのコメント

タラララ
2007年11月05日 12:31
オリジナルを踏まえた素晴らしいリメイクだと自分も思います。
多分、前半の島の部分は監督の趣味です (^^;;
ジャクソン監督のニュージーランド時代のホラーをご覧になると驚きますよ。
みのり
2007年11月06日 23:19
ニュージーランド時代のホラーって、そんなのあるんですか? 是非見たいものです。 
タラララ
2007年11月07日 14:06
ニュージーランド時代のホラーは「バッド・テイスト」と「ブレインデッド」ですね。
「バッド・テイスト」はデビュー作なので、作りはショボいですが、グロさは尋常ではありません。
食前食後の鑑賞は控えた方が良いです (^^;;
「ブレインデッド」は未見ですが、“史上最強のスプラッター”と言われている作品です。
見てみたいのですが、廃盤のDVDはプレミアで1万円以上の値がついているので手が出ません (T_T)
ホラーではありませんが、「乙女の祈り」というのも、ちょっと不思議な映画で面白いですよ。
kimion20002000
2007年11月08日 00:55
TBありがとう。
あの古生代の巨大蟲とか、よかったねぇ。
全世界の博物館関係者たちが、羨ましがったんじゃないか名。うちだって、お金があれば、こんな映像を組み込んで、展示したいさって(笑)
みのり
2007年11月08日 01:27
タラララさんは変な映画に詳しいですね。 ブログを拝見していてもそんな映画何処から見つけてくるの?風のものも多いですし…。 
ニュージーランド時代の作品も変な映画みたいなので見てみたいです。 そういうのを見ていると映画通に思われそうですね。
みのり
2007年11月08日 01:32
kimion20002000さん、未知の生物の発想や創造力は、何かを参考にしているのでしょうが、スゴイな~と思いました。   
しゅー
2007年11月17日 21:28
この作品では,記事にもあるように夕日を見つめるコング,目の輝きを失って堕ちていくコング,そして,記事にはありませんが,セントラルパーク(・・?)でスケートをするコングが印象的でした!!
でも,自分には,ちょっと長かったです・・・
みのり
2007年11月17日 22:33
セントラルパークでスケートをするコング、印象的でしたね。 でもその場面はとても残酷な感じがして観ているのが辛かったです。 正直言ってわたしはアンみたいな人キライです。 中途半端に親切にして欲しくないのです。 責任を持てないのに優しくするなんてとても残酷。 スカル・アイランドからニューヨークに連れ帰る時に、コングが眠ったのだからそのまま置いていくようにと強く主張すべきです。 連れ帰った人たちがいけないには違いないのですが、結局コングを殺したのは、アンの優柔不断さにあると思ってしまいました。 だからあの場面は観てはいけないものを見てしまった感じがして、忘れたいけど忘れられないのが辛いです。 
この映画、スカル・アイランドのひとつ間違ったらホラー・コメディみたいな部分が長かったせいか、ニューヨークにコングを連れてきてからのシーンがとって付けた感じがして、纏まりに欠けるように思いました。 だからその後のニューヨークのシーンはなしにして、コングが死なないというのがいいな~。 そしたらキング・コングではなくなってしまうのかしら? 

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