<輝ける青春> 

2003年 イタリア 366分
原題 La Meglio Gioventu
監督 マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ
脚本 サンドロ・ペトラリア  ステファノ・ルッリ
撮影 ロベルト・フォルツァ
美術 フランコ・チェラオーロ
出演 ルイジ・ロ・カーショ  アレッシオ・ボーニ  アドリアーナ・アスティ
   ソニア・ベルガマスコ  ファブリツィオ・ギフーニ  マヤ・サンサ
   ヴァレンティーナ・カルネルッティ  ジャスミン・トリンカ  アンドレア・ティドナ

ローマで暮らす中流家庭の家族の1966年代から2003年まで、37年に亘る歩みを、トリノの学生運動、赤い旅団のテロ事件等のイタリア史を織り込みながら綴る長大な物語の前編。 一つ違いの兄弟を中心に、それぞれの人生を綴っています。

ローマで暮らすカラーティ家は、実業家の父と教師の母、4人の子供たちがしあわせな時を過ごしています。
兄ニコラ(ルイジ・ロ・カーショ)と弟マッテオ(アレッシオ・ボーニ)は一つ違いの仲の良い兄弟。 
兄のニコラは素直で何事にも粘り強い性格で、医学を学ぼうとしています。 
弟のマッテオは文学が好きで、繊細で扱いにくく、世渡りが上手くありません。 

ニコラは卒業試験に合格し、友人と卒業旅行をしようとしていましたが、マッテオは精神病院に入院し不当な扱いを受けているジョルジア(ジャスミン・トリンカ)を、病院から助け出そうと連れ出し、ニコラに一緒について来て欲しいと頼むのでした。 二人はジョルジアという女性とであったことで人生が変わってきます。 三人で逃避行をするのですが、途中で失敗してしまいます。 

これを機に学生運動をしていたマッテオは、絶望感を抱き軍隊に入り、ニコラは引き続き旅をしながら様々な人と出会い、旅費を稼ぐために働くなどして、人生を学び精神科医の道を選ぶのでした。

その後二人はそれぞれ違った道を歩んでいましたが、洪水になったフィレンツェで偶然再会します。 
その地でニコラはジュリア・モンファルコ(ソニア・ベルガマスコ)という女性と出会い、理知的なジュリアに惹かれ結婚し娘のサラが生まれます。 しかしジュリアは政治活動に熱心になり、夫と子供を残して出て行ってしまうのでした。 
その頃マッテオは、シチリアの警察に勤め、デモ隊や政治活動をしている人たちを弾圧する仕事をしていました。
マッテオは、パレルモでミレッラ・ウターノ(マヤ・サンサ)と出会います。 
   
1982年夏のトリノ。 ジュリアは以前にも増して熱心に政治活動をし、“赤い旅団”のテロ活動をしながらも、娘サラのことを忘れられず、遠くから見て複雑な思いに駆られていました。 
ローマ勤務になったマッテオは、ミレッラと再会し一夜限りの関係を結んだ後、距離を起き、自殺してしまいます。
ニコラはミレッラ(マヤ・サンサ)がマッテオの息子を産んでいたことを知るのでした。

随分長い作品で、観るのを躊躇ってしまいましたが、素晴らしい作品です。
登場人物の一人ひとりが丁寧に描かれていて、それぞれの人生の物語に惹きこまれ、あっという間に終わってしまいました。
父親を尊敬し、自分も社会に役立っていると誇りを持って生きているニコラ。 父親との関係もステキでしたし、知的で穏やかな生き方は、人間としても医者としても素晴らしいと思いました。 ニコラとカルロ(ファブリツィオ・ギフーニ)たち友人との関係も羨ましい限り…。 
いろいろ逆境はあっても、きちんと生きていればすべて後から付いてくるものなのかもしれません。 
マッテオの自殺の経緯はよく理解できなかったのですが、傷つき易い繊細な性格はよく出ていました。

イタリアの歴史を知っていると、より楽しめる作品だと思いました。
歴史に翻弄されたのではなく、家族と共に歩んだ歴史と考えたいです。
自殺したマッテオの部屋に行った時の母の「こんなに本が…、全部持ち帰りましょう」には涙が止まりませんでしたし、ノルウェーを旅行したマッテオの息子がニコラに書いた手紙もステキでした。
映し出される風景や流れる音楽が美しく、叙情的な雰囲気を醸し出していました。
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    Excerpt: ☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2003年イタリア映画 監督マルコ・トゥリオ・ジョルダーナ ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2007-08-11 16:31