<カミュなんて知らない> 

2006年 日本 115分
監督 柳町光男
脚本 柳町光男
撮影 藤澤順一
音楽 清水靖晃
出演 松川直樹:柏原収史
   ユカリ:吉川ひなの
   久田喜代子:前田愛
   池田哲哉:中泉英雄
   レイ:黒木メイサ
   中條教授:本田博太郎
   大山:田口トモロヲ
   :金井勇太  柳家小三治  玉山鉄二
    
2000年5月に愛知県で起きた老婆刺殺事件の犯人の高校生の言った「人を殺してみたかった」という言葉は私達に衝撃的をもたらしました。 この不条理殺人とカミュの「異邦人」(ルキノ・ヴィスコンティ監督)をダブらせたようなドラマを映画化させようとしている大学生たちの姿を描いた群像ドラマです。

元映画監督の中條教授の指導の下で学生たちは“退屈な殺人者”という映画を作ろうとしていました。
クランクインを目前にして主演男優が降板し、急遽第二候補だった池田に出演を頼み一安心するのでしたが、池田は風変わりで女装もする中性的な男の子。 監督をすることになっている松川は、別れたいのに別れることが出来ないままでいるユカリに、執拗に付き纏われ閉口していました。 この後も撮影はトラブルが続き、なかなか映画作りははかどりません。
トーマス・マンの「ベニスに死す」(ルキノ・ヴィスコンティ監督)の老作曲家アッシェンバッハとあだ名される中條教授は、美しい学生レイに秘めた想いを抱き、トリュフォーの<アデルの恋の物語>のアデルと呼ばれるユカリは、破滅に向かっていくのですが…。 

ヴィスコンティ、ゴダール、メルビル、トリュフォー、アルトマン、溝口健二、オーソン・ウェルズなど、様々な映画へのオマージュを描いているような作り方でした。 
学生時代の活気があって毎日がイベントみたいな雰囲気も生々しかったし、映画オタクの描き方も面白かったです。
映画好きには堪らない部分もある作品だと思いますが、学生たちに不条理殺人の是非を議論されてもと、根本的なところでダメでした。 死んだのがユカリでなくてよかったと思うのはいけないことでしょうか?

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