<息子のまなざし> 

2002年 ベルギー・フランス 104分
原題 Le Fils
監督 ジャン=ピエール・ダルデンヌ  リュック・ダルデンヌ
脚本 ジャン=ピエール・ダルデンヌ  リュック・ダルデンヌ
撮影 アラン・マルクーン
出演 オリヴィエ:オリヴィエ・グルメ
   フランシス:モルガン・マリンヌ
   マガリ:イザベラ・スパール
   フィリポ:レミー・ルノー
   オマール:ナッシム・ハッサイーニ
   ラウル:クヴァン・ルロワ
   スティーヴ:フェリシャン・ピッツェール
   職業訓練所所長:アネット・クロッセ
   リノ:ファビアン・マルネット
   ダニー:ジミー・ドゥルーフ

職業訓練校で木工を教えているオリヴィエは、息子を殺したフランシスという少年が少年院を出て、自分のクラスを希望していると知りますが、これ以上引き受けられないと言って断ります。 フランシスは溶接のクラスに入りますが、オリヴィエはフランシスのことが気になって、急に落ち着かなくなり少年をつけ回し、落ち着かない時間を過ごします。
フランシスが溶接の仕事が合わないで止めたことを知り、オリヴィエは彼を自分のクラスに受け入れることにしました。

それを知った別れた妻のマガリは気を失うほどのショックを受け、どういうつもりなのかとオリヴィエをなじりますが、オリヴィエは傍目には他の受講生と変わりなくフランシスを指導するのでした。
寡黙でぶっきらぼうだけど、熱心に指導するオリヴィエをフランシスは尊敬し、次第に慕うようになるのでした。
オリヴィエは材木を弟の製材所に取りに行く時、他の受講生は今までに連れて行ったことがあるからと、フランシスを誘います。

製材所の材木置き場に行く途中、二人は色々なことを話します。 後見人になってほしいというフランシスに、オリヴィエはフランシスの犯した罪について訊ねます。
この時のフランシスの言葉を聞いていると、わたしならとても冷静ではいられません。
少年院に入った年齢を聞かれて11歳くらいだなんて曖昧なことを言うし、窃盗の罪と他にも少しだなんて、冗談じゃありません。 オリヴィエが問い詰めると、カーラジオを盗むために子供の喉をつかんだら死んだ、殺す気は無かった、5年も少年院にいたのだから後悔しているという答え。

オリヴィエは思わず材木置き場を通り越してしまうほど動揺しますが、材木置き場に着いてからは、いつもと変わりなく木の種類や特徴について指導。 オリヴィエは思い切ってその場で君が殺したのは自分の息子だと話すのでした。 その言葉を聞いて逃げ回るフランシス。 オリヴィエは、怖がらなくていいと言うのですが、フランシスは材木を投げたりして、5年も償ったんだと言って逃げるます。 フランシスを捕まえたオリヴィエは、思わずフランシスの首に手をかけますが、我に返ったオリヴィエは、フランシスの首から手を離し、車に戻って荷台に材木を積み込むのでした。 しばらくしてフランシスも手伝いに来ます。 気持ちを整理しながらオリヴィエはフランシスに材木の積み方を自分でやって見せるのでした。

息子が殺されたことはどんな事情にせよ、納得できるものではありません。 
妻との離婚も、この映画を見ている限りでは、息子の死が辛すぎて二人でいることができなかったからのようです。 
オリヴィエもマガリもとても善良だし、互いを思いやっているので、息子の死が二人の人生を変えてしまったとしか思えませんでした。
何でわざわざ辛くなる道をオリヴィエは選んだのかと思ってしまいますが、辛くてもどう受け止めるべきかと考え、自分自身と対峙しようとしたのでしょう。
主演のオリヴィエ・グルメの、少年を追う視線が鬼気迫っていて、見終わってからもいつまでも心に残ります。
何回見ても、その度に、本当に自分自身がオリヴィエになってしまったかのような経験をさせられてしまうのです。
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    Excerpt: ☆☆☆☆(8点/10点満点中) 2002年ベルギー=フランス映画 監督ジャン=ピエール・ダルデンヌ、リュック・ダルデンヌ ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2006-12-12 15:15