<リトル・イタリーの恋>

2004年 オーストラリア 103分
原題 Love's BROTHER
監督 ジャン・サルディ
脚本 ジャン・サルディ
撮影監督 アンドリュー・レスニー A.C.S
オリジナル音楽 スティーヴン・ウォーベック
出演 アンジェロ・ドニーニ:ジョヴァンニ・リビシ
   ジーノ・ドニーニ:アダム・ガルシア
   ロゼッタ:アメリア・ワーナー
   コニー:シルヴィア・ドゥ・サンティス
   アルフレード神父:バリー・オットー

1950年代、写真の交換だけで結婚を決めていた時代の話。
アンジェロとジーノはイタリアからオーストラリアに来て、両親が亡くなってからは、リトル・イタリーでカフェを営む叔父夫婦に育てられていました。
アンジェロとジーノは一つ違い、真面目でおとなしい兄のアンジェロに対して、弟のジーノは陽気でハンサムで要領がよいので女性にモテ、今はコニーという裕福な家庭に育ったイタリア人女性と付き合ってます。
女性との付き合いのないアンジェロは、オーストラリアには同じ年頃のイタリア人女性が少ないので、手紙に写真を添えて女性とお見合いを何度かしていましたが(当時一般的な方法だったらしいです)、結果が芳しくなく、アンジェロはその原因が自分の容姿と思い込んで悩んでいました。

そんな時、世話好きな女性からロゼッタの写真を渡され、ロゼッタの美しさに惹かれながらも、また断られるのではないかと考え込むアンジェロ。
弟のジーノは、そんな兄をなだめて、手紙を書くように勧めるのでした。
アンジェロは、やっと決心して手紙を書き終わり、写真を同封しようという時、ジーノと写っている写真を切り抜いて、迷いながらも自分に比べてハンサムな弟のジーノの写真の方を封筒に入れて、どうしようかと悩んでいる時、見かねた弟のジーノは、そうとも知らずに有無を言わせず封をして郵便を送ってしまいます。

一方、南イタリアの海辺の貧しい村で暮らしているロゼッタは、オーストラリアから送られてきたプロポーズの手紙と一緒に入っていた写真の男性に一目惚れ、プロポーズを受けるのでした。
恋に落ちたロゼッタは、手紙を貰ったその日から、写真の男性との物語を日記に書き綴っていきます。
村の教会での結婚宣誓式をして、祖母と両親と兄弟と別れ、遠い遠いオーストラリアに船で旅立ちます。
ロゼッタの祖母は、ハートのペンダントを、幸せになるようにと手渡すのでした。

オーストラリアでは、結婚の承諾を受けたことを知ったジーノと近所の人たちは大喜び、大祝賀パーティを開いてくれますが、アンジェロは途方にくれ、神父様に総てを告白するのですが、もう明日にはロゼッタがやって来るのです!
翌日、港に着いたロゼッタは、迎えに来たアンジェロの「自分がアンジェロ」と言う言葉に驚き、混乱して気を失うのでした。
気を取り戻した時、写真のアンジェロは、アンジェロの弟のジーノだと知ります。
とりあえずはドニーニの家に住むことにするロゼッタですが、この先どうしていいのかという風に、物語は展開していきます。
アンジェロを良い人だと感じるロゼッタですが、恋人がいると分かっていても、ジーノのことを知れば知るほど好きになっていく自分をどうすることもできません。
ある日ロゼッタの愛の物語を綴った日記を見つけたジーノは…。

アンジェロとジーノの兄弟愛とロゼッタの純粋な愛の行方を、明るいユーモアと機知に富んだ会話でロマンティックに綴る、心温まる物語です。
ジョヴァンニ・リビシの悩める兄は、相変わらずの存在感、シルヴィア・ドゥ・サンティスのちょっと大人びた魅力と存在も素敵でした。
アダム・ガルシア、アメリア・ワーナーは、美男美女。 脇を固める俳優陣も楽しいです。

ゆっくりと内容を楽しめましたし、ドラマの終わり方もとっても好きですが、何といっても素晴らしいのは、エンディングで流れるテノールのデュエット。
マルセロ・アルバレスとサルヴァトーレ・リチートラの歌う「嵐の彼方に」です。
オーケストラをバックに、とうとうと、この世のものとは思えない美声で歌い、語りかけてくれます。
始めテノールのデュエットなんて珍しいな~、と思って聞き惚れていたのですが、途中でこれはまさにアンジェロとジーノの語りなのだと気が付きました。
だとすると、エンディングで出演者などのクレジット紹介のクニャクニャと曲がった曲線は、イタリアからオーストラリアへの、遠い道程なのでしょう。
そんなことを考えながら、わたしは最後までゆっくりと鑑賞してから席を立ちましたが、他の観客は途中エンディングの曲が流れると、帰る準備をして立った人が多かったのは残念です。
この映画は最後のテノールを聴くことに意味があります。 これから鑑賞される方は、是非最後までこの歌声を聴きましょう。
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この記事へのコメント

むらさき
2006年04月15日 10:16
新しい映画ですね。みのりさんの解説
読んだら見たくなりました。
一日に何本見るんですか?
昨日DVDでアビエイターを見ました。
大金持ちでありながら、神経症(不潔恐怖)
をかかえてるんですね。
みのり
2006年04月15日 14:29
むらさきさん、こんにちは!
この映画は3月の末頃に見たのですが、そのままにしていて、忘れないうちにと感想を書きました。
以前は一日1~5本くらい観ていたのですが、最近は、やりたいことが増えて、あまり映画を観る時間がなくなってしまいました。
いろいろやりながらも映画をたくさん観たいと思っています。
<アビエイター>も良い映画ですね。 わたしも楽しく鑑賞しました。

みのり
2006年04月15日 14:30
むらさきさんの千鳥ヶ淵の写真とっても素敵でした。
わたしも3月30日に出掛けましたが、満開の桜で、お天気も良くて平日だというのに大変な人出でした。
半蔵門からお堀に沿って九段下まで歩き、北の丸公園へも行こうと計画していました。
途中で山種美術館の桜の絵の展覧会を観て、田安門の辺りに行くと警備の人や車があって大勢の人だかり、何かありそうと言う友人の言葉に、皇太子様かしら雅子様かしらなどと心躍らせていると、白バイが通り過ぎ、続いて黒塗りの車、そしてなんと皇后様がお車で皇居にお帰りのところで、私ども下々に、優しく微笑んで手を振ってくださいました。
思わず「美智子さま~」だなんてはしたない叫びを上げてしまい、一緒に居た友人と今日は良いことありそうとしあわせな気分になりました。
これ、むらさきさんのブログに書き込もうと思ったのですが、わたしのミーハー振りが恥ずかしくて、ここに書きました。
むらさき
2006年04月18日 08:17
みのりさん、おはようございます。皇后様に
お会いできて、よかったわね。うらやましいわ。
全然ミーハーじゃないですよ。その場になれば
ほとんどの人がそうなるのでは・・。

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