<北の零年> 

2005年 東映「北の零年」製作委員会 170分 
監督 行定勲
脚本 那須真知子
撮影 北信康
音楽 大島ミチル
出演 小松原志乃:吉永小百合
   小松原英明:渡辺謙
   アシリカ:豊川悦司
   馬宮伝蔵:柳葉敏郎
   馬宮加代:石田ゆり子
   持田倉蔵:香川照之
   小松原多恵:石原さとみ
   その他:石橋蓮司  馬渕晴子  藤木悠
       平田満  鶴田真由  吹越満
       阿部サダヲ  金井勇太  寺島進

徳島藩の方針に賛同できず、徳島藩からの分離独立を考えていた淡路の稲田家は、突然徳島藩から一方的に攻撃を受け、新政府の計らいで北海道に移住させられることになったという史実に基づき、これにフィクションを加えて、暖かい淡路から北海道に移住した開拓民たちの生活の苦労や運命をドラマチックに描いた壮大なドラマです。

1871年(明治4年)北海道の静内に移住を命じられた稲田家の人たちは、遠い船旅の末辿り着いたどこまでも続く広大な原野を開墾し、自分達は掘っ立て小屋に住みながらも、稲田の殿様のための住居を建て、続く二陣、三陣の移民団の到着を待っていました。
しかし、二陣の移民船は紀州沖で沈没し全員死亡、その後明治政府の方針の変化により、移民団の三陣は来ないことになり失望しますが、いまさら帰ることもできないと静内の土地に根付こうと努力するのですが…。

この映画を見て始めに感じたのは、この映画は志乃を演じる吉永小百合さんのために作られたのではないかということ。
そう考えないと、ご都合主義な展開は理解できません。 
わたしも昔からのサユリストのひとりなのですが、この映画を見る限りでは、“小百合ちゃん無理しないで!”です。
どんなに若作りした所で、時折どうしても年齢を感じてしまいます。
だからなかなか好演しているのですが、もうこの手の役は考えない方が良いのではと小百合さんのために思います。

さて、物語の方ですが、厳寒の地で根付く野菜の種を買いに、開拓民を代表して札幌に出掛けた夫の英明が、いつになっても帰らないので、英明を探しに、雪の中、志乃は娘の多恵を連れて札幌へと旅立ちますが、途中で倒れ通りがかった外人に助けられます。
そしてすぐに5年後(このあっという間の5年間が気になるのですが)、志乃は助けてくれた外人に牧場経営を習い、牧場経営に成功します。
志乃の育てた馬を使い、開拓民が農地を開墾し、開拓地も次第に豊かになります。
そんな時、西郷隆盛との戦に使う軍馬として、志乃の牧場の馬を差し出すよう明治政府から命じられます。
その命令を実行しに来たのが、政府の高官になっていた英明。

次の展開のためとはいえ、この英明の突然の出現は何だかとっても変です。
志乃を中心に描いているのだから仕方がないのでしょうけれど…。
今まであまり語られることがなかった北海道の開拓移民の歴史を、大きなスケールでドラマチックに綴っていて、過酷な自然に立ち向かう姿が感動的ではありますが、底が浅くて綺麗ごとに創ってしまった感が否めません。
アイヌの古老と暮らしている五稜郭の残党として政府に追われている水戸藩士のアシリカの存在がミステリアスで素敵でしたし、馬宮夫婦、持田倉蔵など脇役の一人ひとり魅力的に描かれています。
北海道の美しく過酷で広大な自然の映像は、素晴らしいと思いました。
B C

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 北の零年 on WOWOW

    Excerpt: 前半と後半の落差に、それはないだろうツッコミを入れたくなった。 記事を書こうとして気がついた。これって、まんま西部劇だわ。もしかしたら原案は昔の日活の無国籍ウェスタンあたりにあったりして。その場合は.. Weblog: Viewer's Voices racked: 2006-01-13 22:50
  • 北の零年

    Excerpt: 「北の零年」★★★(DVD) 2004年日本 監督:行定勲 Weblog: いつか深夜特急に乗って racked: 2006-01-15 19:43
  • 映画評「北の零年」

    Excerpt: ☆☆★(5点/10点満点中) 2005年日本映画 監督・行定勲 ネタバレあり Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館] racked: 2006-02-11 16:55
  • 北の零年

    Excerpt: 北の零年(2004/日本) YEAR ONE IN THE NORTH 評価(お奨め度)★★☆☆☆ 監督: 行定勲 プロデューサー: 角田朝雄/天野和人/冨永理生子 製作プロデュ.. Weblog: シネマの箱 racked: 2006-04-30 01:54