楽蜻庵別館

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<<   作成日時 : 2005/10/16 02:56   >>

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1956年 東宝 118分
監督: 成瀬巳喜男 
製作: 藤本真澄 
原作: 幸田文 
脚本: 田中澄江  井手俊郎
撮影: 玉井正夫
音楽: 斎藤一郎 
美術: 中古智 
録音: 三上長七郎 
照明: 石井長四郎
出演 梨花(女中お春):田中絹代
   つた奴(芸者):山田五十鈴
   勝代(つた奴の娘):高峰秀子
   米子(つた奴の妹):中北千枝子  
   染香(芸者):杉村春子 
   なゝ子(芸者):岡田茉莉子
   鬼子母神のおとよ:賀原夏子  
   お浜(水野の女将):栗島すみ子
   その他:加東大介  宮口精二  仲代達也

幸田文の同名小説の映画化。
東京柳橋、芸者置屋《つたの屋》を舞台に、時代とともに移り往く、芸者の世界を描いている。

夫と子供を亡くし、職業紹介所の紹介で芸者置屋《つたの屋》で働くことになった梨花は、名前が呼びにくいからと言われ、お春という名で、住み込みで働くことになります。
早速買い物に行かされたお春は、つたの屋の苦しい経済事情を知ることとなります。
置屋に戻ると、つたの屋の主、つた奴の腹違いの姉おとよが借金の催促に来ていました。
この家も抵当に入っているのだと教えてくれた芸者の染香もおとよに借金をしていました。
おとよはつた奴に、旦那を世話するから置屋を旅館にしたらどうかとつた奴の今後と借金の整理を考えて話すのですが、つた奴はその気になりません。

その後、いじめられたからと、置屋を出て行った芸者の叔父だという鋸山に慰謝料をよこせと恐喝されたりして、いよいよお金の工面に困っていきます。
無理やり見合いをさせられ、逃げ出したつた奴をなじりに乗り込んできたおとよ、困り果てたつた奴は、以前世話になった花山に相談しようと待ち合わせますが、すっぽかされ…、ついに借金の返済と慰謝料のため、置屋を売ることを決心します。
つた奴はこのまま芸者を続けたいからと、先輩の芸者で今は料理屋《水野》の女将をしているお浜に《つたの屋》を買ってもらい、置屋を借りる形でこのまま続けたいと、お浜に相談します。

つた奴の思いが叶い、借金を整理して芸者置屋《つたの屋》を、借りる形で続けていますが、持ち主になったお浜は、お春に、つたの屋を潰して、小料理屋にするつもりだから、賄い頭をしてみないかと声をかけます。
お春はその話を断り、郷里のお墓に夫と子供を入れようと帰郷を決めます。

二十年振りでカムバックしたという栗島すみ子が、一見優しそうな非情な経営者を演じています。
初めの印象からは、配役として東山千栄子か京塚昌子がよさそうなのにと思ったのですが、最後に「芸者をやりたければ川向こうに行けばいい。」と言ったのを聞いて、この二人には演じて欲しくないなーと思いました。

二階でミシンを踏む勝代、一階で新しい芸妓に三味線と小唄を指導するつた奴。
つた奴の芸の素晴らしさに涙がこみ上げてきます。
一人一人が、真剣にギリギリのところで、自分の生活を守って生きている、という感覚が、良く描かれていると思いました。
時代の流れを、川の流れに折り重ねて、置屋が成り立たなくなっていく時勢を淡々と描いています。

商売に敏いお浜と、芸で生きていこうとするつた奴と染香。
用事があって出られないからとつた奴が染香にお座敷を頼んだときの、染香の受け答えを思い出すと、本当に芸が好きなんだなーと思い、そのことを考えると最後に言ったお浜の言葉は、とても許せるものではありません。
つた奴と染香たちの芸が輝くことを願わずにはいられませんでした。
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タイトル (本文) ブログ名/日時
「流れる」〜地味派手の極致
1956年監督/成瀬巳喜男原作/幸田文出演/田中絹代 山田五十鈴 高峰秀子 杉村春子   岡田茉莉子 中北千枝子 栗島すみ子    宮口精二 仲谷昇 加東大介夫と子供に先立たれた梨花(田中)は、芸者置屋つたの家の女中になる。一見華やかな女所帯だが、複雑な人... ...続きを見る
お茶の間オレンジシート
2005/10/29 21:11

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
TBありがとうございました。大歓迎です!!
こちらからもTBさせていただきました。
大変地味な内容なのですが、趣深く余韻の続く作品でした。
女性ばかりの世界・・・成瀬ならではですね。
iyahaya98
2005/10/29 21:16
オレンジシートさん、TB有難うございます。
仰るように、とても“趣深く余韻の残る”作品だと思いました。
女優さん同士の演技の火花がスゴイと思いました。
みのり
2005/10/30 01:39

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